書籍編集者 城村典子のブログ

売れる企画にとらわれるな〈採用される商業出版の企画書とは その2〉

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この本を書くのにふさわしい自分かどうか

よく、
「出版社も商売、売れる企画でなければ採用しないよ」
「読者の買いたいものを企画しなきゃ」というようなことを言われて、
売れてるタイトルから企画ばかりを考えてしまう人がいます。
もちろん、読者を考える、売れることを考えるのは重要です。
でも、売れる企画を考えても、
そこに自分がちゃんと著者として介在するか
ということを考える必要があります。
著者と企画の関係性は
「この本を書くのにふさわしい著者は誰か」
と考えるところにあります。
自分と関係なく企画を考えれば
もっと、著名な人がたくさんいる!
という結果になりかねません。

ぶれることの怖さ

 

また、売れる企画から考えると、
自分のこの部分で、この売れる企画になるのでは?
また、全然別の企画で、これだったら自分はイケる!
という感じに考えがちです。
例えば、
子育ての本が売れている
「賢い子は◯◯で育つ」
自分が、お医者さんではないけれど、子どもは優秀な学校に行ったから
子育ての企画をつくる
自分は本職は人気マッサージ師
「長生きしたければ、ふとももをもみなさい」
という企画をたてる
といったように、
自分の側面から
「わたし、いろいろできちゃうんで困るんです」
と、得意になって企画をつくっても、
編集者は、あれもこれもと気が散ってる人には
一般的には興味がわかない。
もっと、「これしかない」というオタクや、
変態がスキなのです
こんまりさんも
「お片付けの変態」と言ってましたね。


自分の強みから企画をみつける

 

ということから、
よっぽど有名人でない限り、いや、有名人であっても
「自分だから書けるもの」を書くのです。
女優の羽田美智子が沖縄の陶芸の本を書いていますが、
それも、自身がもとから研究していたことだから。
タモリが、坂道の本や、テレビでも『ブラタモリ』という番組に関わり、
その本を出しているのは、
彼が地質に大変こだわりがあり詳しいからです。
なので、この企画だったら、この人が書くのがふさわしい!
という企画を自分が書くという構図をつくってほしいものです。

逆に言うと、
そこまで、しっかり自分の「こだわり」をみつめ、
企画に仕上げることが大事です。
企画を持っていっても
先方も困る状況になります。
これは、わかりやすい例ですが
こんな状況がママあるわけです。

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