書籍編集者 城村典子のブログ

商業出版の企画書の作成ポイント 〜類書との差別化〜 <その14>

類書を調査してあなただけのポジションを確立しよう!

出版企画書を作成するとき、チェックすべきが類書。

「私の企画は完全オリジナルなんで類書なんてありません!」という言い訳は通用しません。

採用される企画書を作るには、必ず類書を確認する必要があります。

なぜ類書を探す必要があるのか? ここでは、類書のポイントについてお伝えします。

類書調査をしなくてはならない理由


1.売れる見込みの本であるかが分かる

編集者が企画を採用するうえで重要視するのが“売れる見込み”です。

お金と時間を投資して出版したとしても、全く売れなかったら出版社としては赤字です。

そういった事態を食い止めるため、編集者は類書調査を通じて、その市場で新たに出版した本が売れるかどうかを予測します。

近年だと、「断捨離」「シンプル」「引き寄せの法則」などのワードが流行りました。

そういった今人気のカテゴリーに所属する本だと、売れる可能性があることを暗にアピールできます。


2.書店のどの棚
で売られるかが分かる

電子書籍が流通し始めたとはいえ、まだまだ書籍は書店で買う人が圧倒的に多いです。

その際、書店のどの棚に並べられるかを編集者は考えます。

例えば、マナーに関する本も、一般的な冠婚葬祭のマナー解説ならマナー本売り場ですし、「モテ仕草を極めよう」、

「大人仕草でできるビジネスパーソンに」といった趣向でしたら、恋愛本やビジネス本のカテゴリーに属する可能性が高まります。

3.他書とどのように違うかをアピールできる


編集者は書籍や出版界全体のことについては詳しいですが、著者の担当分野に関しては素人のことも多いです。

そのため、著者がどれだけ「新しいアイデアだ!」といっても、ぴんと来ないことがあります。

その時に、類書と同時に、自著と類書の違いを説明してもらえたら、編集者も「これは新しいアイデアなのだな」と受け入れやすいです。

編集者に企画の斬新さをアピールするためにも、過去どのような本が出ているのかしっかり調査しましょう。

 

類書の差別化の表現方法

類書はただ挙げるだけでは意味がありません。

類書と自著はどう違うのか。

違いをアピールする必要があります。

ある程度類書を見つけたら、その類書を眺めながら、「すき間」を見つけましょう。

例えば、著者の経歴を見てみてください。

全員が一流企業や有名大学出身者ばかりだったら、元ニート、学年最下位の成績など落ちこぼれだったことが差別化につながるかもしれません。

また自分の強みを既存の企画にプラスする方法もあります。

例えば、字の書き方の本を企画するとします。

過去の本はすべて紙や半紙に書くものばかりですが、あなたが布や小物など雑貨にもキレイな文字を書くのが得意だったらそこに焦点をあてるのも良いかもしれません。

このように類書を元に、自分の特徴をアピールすることで、編集者の印象に残る企画書を作成することができます。

 

類書調査でライバルに勝つ秘訣を手に入れよう!

出版企画書を作成しようと思ったら、一度書店に行きましょう。

そして自分の本が置かれるであろう書棚の前に立ち、既に置かれている本を手にとってみてください。

それが将来、あなたのライバルになり得る類書です。

類書はライバルでありながら、あなたにアイデアを与えてくれるヒントでもあります。

「この本をもっとこうしたら良いのに」という考えが浮かんだら、どんどん取り入れてみてくださいね。

 

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