本日のテーマは
「出版業界を知ろうその1」
〜企画が採用されないのは、あなたの企画が悪いとは限らない〜
です。
今回からは
『出版社と編集者はさまざま、出版業界を知ろう』
というテーマで4回、お伝えしていきたいと思います。
今回は、
「企画が採用されないのは、あなたの企画が悪いとは限らない」
です。
出版社によって、価値観は、ばらばら
現在、日本には3300社ほどの出版社があります。
多いと感じますか?
少ないですか?
この中で、1人でやっている出版社も数多くありますし、
休眠している出版社も含まれているとは思いますが
そうとしても
何千という出版社があるわけです。
そして、この出版社ですが、
1社、1社、特徴が違います。
わかりやすく言えば
医療系が得意
IT系が得意
手芸やレシピが強い
あるいは、総合出版社
雑誌をやっている
などなど・・・・
いわゆる、総合出版社は
大手だけで
ほとんどの、出版社は、専門出版社です。
しかも、同じ、ビジネス系の出版社でも
売り方や、考え方もさまざまです。
例えば、
あるビジネス系の出版社は
ロングセラー狙いで
カバーには、著者の顔写真などは、基本掲載しない方針。
一方、同じビジネス系でも別の出版社では
なるべく、著者の顔を表にだして、個性を売りにしたい
と考える。
など
どちらが、正しい、正しくないというより
そもそも、その出版社が設立した経緯や
そのあと、編集や、営業が積み上げてきたノウハウや、
文化などで、違うのです。
書店さんも、そういった一環した方針が
出版社にあるから
この出版社からこのタイトルがでて
営業が、このように推薦しているか、注文しよう
というように
つながっています。
大きな出版社と、小さな出版社
では、規模の違いで、どんな違いがあるでしょう。
ざっくりした説明をすると
大きな出版社は
資本関係でも、印刷所、取次(本の問屋さん)や書店
と、つながっていることもあるので
配本する力をもっていることが多いです。
また、有名な出版社だという
著者にとっても、何か安心感や
満足感もあるかもしれません。
一方
本の世界というのは
成功する本というのは、20%〜30%くらいです。
よく、編集者同士でも
「3割バッターだったら、優秀だ」
という話をしますが
増刷が1割 ということを考えても
20%〜30%という数字になりますね。
私も、出版社に勤務している時代、
企画会議に出すために
類書や、著者の過去実績をだすために
データ取りをしましたが、
売れていない本がたくさんあることを目の当たりにしていました。
同じ、2000部を売ったという実績があっても
出版社は、返品率というのを木にするので
10000部つくって2000部売れたのか
3000部つくって、2000部売れたのか
では、かなり意味が違います。
〜もちろん、10000部展開したから2000部売れた
という考え方もできますが、ここでは、複雑な話は
おいておきます〜
何が言いたいかというと、
もちろん、大手出版社が、企画を採用してくれた
というのはうれしいことなのですが
80%は、あまり売れてない本ということになる実態から考えると
新人で、大手で、大きく配本してもらったけど
たくさん返品が出た
ということになると
返品率の高い著者になってしまう危険性もあります。
そういうことがわかっている著者は
初版部数が大きかったりすると
それだけ、プレッシャーも大きいということ理解するので
出版社の規模も考えて、
企画書の相談をされている方も多々いらっしゃいます。
採用されなかったことが、コール 企画が悪いとは限らない。
これだけ、出版社の個性があります。
なので、むしろ、マッチングする方が難しい。
検討はずれな、出版社に企画を紹介すれば、
企画の質がいい、悪いではなく、そもそも違うので話にならない
ということがまずあります。
また、近い出版社でも
近いからこそ、「ついこの間、その企画ならでた」とか
「これからでる」
ということもあったりします。
なので、企画は、採用されることが、本当に、出会いのタイミングで
まさしく結婚のようなものです。
綺麗な人だからって必ず結婚しなくちゃいけないわけではないように、
出版社も、ベストマッチでないと採用できないわけです。
また、
大きな出版社であれば
それだけ、損益分岐点が高いですから
(販管費などが、大きいので)
マスを狙った企画でなければ通りませんが
小さな出版社であれば
小さなパイであっても、確実に見える
という企画は狙いたいと考えます。
こちらも、大きければいい、小さければいいということではなく
それぞれの、特性があるのです
ちょっと、余談ですが
私も、角川に勤めている際に
角川だから、できること
角川だから、難しいこと
が、当然ありました、
今は、いろいろなことができるように
また、
いろいろな本がでることが楽しいので
つきあう出版社の幅が広がっているので
これは、楽しいです(笑)
話を元に戻しますと
企画が悪い → 企画の不採用 = ○ 正しい
企画の不採用 → 企画が悪い = ☓ 一概にそうは言えない
ということです。
まとめ
企画の不採用に、そんなに落ち込まないでほしいなと思います。
企画自体が、うまくかけていないなど、企画が悪ければ
それは、当然、話にならないわけですが
なので、
採用、不採用に振り回されるより
自分の企画をしっかり、軸をつくって
つくりこむことが重要だと思います。
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