書籍編集者 城村典子のブログ

2022年版 商業出版は簡単なのか? 難しいのか?

商業出版は難しいのか? 簡単なのか?

これから商業出版にチャレンジしたいと思った時に知りたいですよね。

それは、たやすい道なのか、それとも、困難を極める道なのか。
考えてみたいと思います。

1 簡単であると思われている理由

2 難しいと思われている理由

3 城村がお伝えする簡単な理由

4 城村がお伝えする難しい理由

5 城村からのアドバイス


 

1.簡単であると思われている理由

理由

周囲の身近な人が出版をしていると
こんな風に感じる人が多いように思います。

・周りに本を出している方が比較的多くいるような場合

・その本を出している方が、涼しい顔をしているよう(に見える)場合。

・また、この人は自分より格下、
 もしくは後輩と思っている人が本を出している場合。

「本を出版するのって簡単なんじゃないの?」
と感じている人が多いようです。

一方、簡単と感じるのは、ごくまれで、
難しいと考えてしまう機会の方がグーンと多いというのが
実態だと思います

 

2.難しいと思われている理由

理由

①出版についてリサーチをしていない場合
②出版のリサーチを始めたが、その情報に翻弄されてる場合
③周囲に苦労している出版経験者がいる場合

①出版についてリサーチをしていない場合
つまり、そもそも、
出版とは敷居が高いのではないか、と思うのはある種当然かもれません。

学校で習う教科書は本です。
本当は権威のあるもの、と小さい頃から刷り込まれている。

本を出せる人は偉い人。その感覚が一般的なスタートのように感じます。

②出版のリサーチを始めたが、その情報に翻弄されてる場合
では、出版の情報を収集して、
セミナーなどに出たらハードルが下がるか、というと、
さらに難しい印象を受ける人も。

③周囲に苦労している出版経験者がいる場合
『本当は恐ろしい?「商業出版」』の記事でもお伝えしたような
苦労されている著者がいると、さらにトラウマになる方も多いかもしれません

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でも、本当に商業出版は難しいのでしょうか?

 

 

3.城村がお伝えする簡単な理由

理由

・作文を書いたことがない人はいないでしょう

・本業の成果になるのだから、モチベーションがあがる

・時代が著者を求めている

・作文を書いたことがない人はいないでしょう
歌手になる。彫刻家になる。スピードスケートの選手になる。
でも、文章を書いたことのない人はいないと思います。
歌手になるより、圧倒的にハードルは低いのです。

・本業の成果になるのだから、モチベーションがあがる
本業を捨てて、いきなり著述家や作家になるという話ではありません。
むしろ、著者としては「本業の活動」があるから、著述が面白いという構造です。

なので、本を出版するというのは本業の成果にも繋がります。
本業の意義がわかる、ビジョンが見える、広がりやすくなる。

・時代が著者を求めている
多様性の時代に突入しています。
例えば、一時代前は「鉄道ファン」と括られていたものが
「撮り鉄」「乗り鉄」「音鉄」「葬式鉄」などなど、細分化しています。

本もそれに合わせて、一部の著名人の本だけではなく、
さまざまなオタク的なニーズに応える書籍は、出版社だけの力ではなく、著者の才能が必要。

当然、趣味だけではなく、ビジネス、実用、さまざまなジャンルで同様です。

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4.城村がお伝えする難しい理由

理由

出版は依頼されて書くのがカッコいいと思い込んでいる

私は、出版を難しくしている最大の理由は
「出版は依頼されて書くのがカッコいいと思い込んでいる」
だと感じています。

どういうことか。

出版社や編集者が「自分」を評価すると思っているところに
難しさを感じてしまう罠があると思います。

自分の書く企画や原稿を、イコール「自分」だと思っている人が多い。
出版企画がNGになった場合「自分を否定された」と受け取る。

出版社や編集者が、「自分」を評価していると考えるのは「間違い」です。

あくまでも、出版社や編集者は
「本」という商品を作るためのネタとしての「企画」を判断しているのです。

つまり、どんなに優れた人であっても、企画がつまらないこともある。

一方、営業成績が悪かったり、一般的な主婦であっても
面白い企画を作れば、本になる可能性があります。

なので、私からすれば、
企画を作る練習をすればいい。
原稿を執筆する練習をすればいい。

と思います。

その訓練は、「3.城村がお伝えする簡単な理由」で書いた通り
他の仕事に比べて、圧倒的にハードルが低いのです。
さらに、日常に仕事に人生に役に立ちます。

ところが、多くの人が「著者になるための勉強」や
「著者になるための練習」について、価値を感じていない。

それは
「執筆依頼を受けて、書くのがカッコいい」と勘違いしているからです。

執筆依頼を受けた時に、
出版についての訓練を受けていない自分がいるというのは
私は、逆にとてももったいないと感じます。

出版社の編集者は、新人著者をプロにする指導者ではありません。
結果的に、訓練になったとしても
それこそ、それは、
一部の才能があった著者が成功しているだけで、

多くの事前準備をしていない人は
声をかけられても、編集者の要望に応えられず、そのチャンスを無駄にしています。

なので私は、これからの時代を生きる人は
当たり前に「著述家になる」練習・勉強・訓練を受けておくのが
成功の秘訣だと思います。

一方、自分が納得するレベルになったら出版というのも間違いです。
何事もそうですが、ご縁とタイミング。

漫画家が、まだ拙い絵でデビューして、
描く事を続けて上手くなるように

新人アナウンサーがたどたどしいところから成長するように
何事も始めることが大事だと思います。

5.城村からのアドバイス

なので、私は
「商業出版をしたい」と思ったら、
直ちに、出版企画書を磨く勉強をする。

仕事が落ち着いたら、何かが終わったら、ではなく、
すぐ行動。

そして、デビューのチャンスを待ち
ご縁があったら、出版を続けながら向上する。

ご縁がすぐになくとも、向上を続けていればご縁がめぐる。

そういうものだと思います。

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