『図解でわかる PDCAサイクルのつくり方 』
渡辺 進也
アニモ出版
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PDCA。
Plan(計画)
Do(実行)
Check(評価)
Action(改善)
あまりにも有名な言葉なので、
「今さらPDCA?」
と思う人もいるかもしれません。
実際、この本でも「PDCAは古い」と言われることがある、と書かれています。
でも著者は、PDCAそのものが古いのではなく、
管理ツールやノルマ達成の手段になってしまったことで、
社員が「やらされ仕事」になっていることが問題なのだと言います。
この本から、
普段人と仕事して感じることを書きたくなりました。
私は、小さい頃から自分が求めていたものの多くが
「自由」であった感覚があります。
ということからも
「自由にやってください」
って、ついつい言っちゃうのですが、
結構な人が、
そう、言われると困っちゃうんです。
ある程度、指示してほしい。
やることを決めてほしい。
期限も決めてほしい。
半分くらいは「管理してほしい」と思っている。
ところが、完全に管理してしまうと、今度は成果が出なくなる。
言われたことはやる。
でも、それ以上のことは起こらない。
これって、なかなか難しい。
ということで考えて
仕事にも「守破離」があるんだろうと思っています。
最初から、
「自分で考えろ」
「自分で計画しろ」
「自分で改善しろ」
と言われても、できない。
なぜなら、自分の中にまだ「型」がないから。
だから最初は、誰かがつくった型の中で動く。
計画を立ててもらう。
やってみる。
振り返る。
直して、もう一度やってみる。
ある意味では、管理されながらPDCAを覚えていく。
でも、ずっとそこにいてはいけない。
何度も繰り返しているうちに、
「ここは、こうしたほうがいいんじゃないか」
「今回はこうだったから、次はこうしてみよう」
が、自分の中から出てくる。
いつの間にか、
誰かにPDCAを回してもらっていた人が、自分でPDCAを回す人になる。
ここが、とても大事なのだと思います。
努力しないことが、賢いわけではない
今は、コスパ、タイパという言葉が普通になりました。
できるだけ無駄なことをしない。
短い時間で成果を出す。
もちろん、それは大切です。
AIもあります。
自分が苦労してやらなくても、
代わりにやってくれることは
どんどん増えていくでしょう。
でも、最近私は、
だからこそ「トレーニングする」という感覚が、
ものすごく大事になるのではないか
と思っています。
効率化できるものは、効率化すればいい。
でも、
考える。
やってみる。
失敗する。
なぜ失敗したかを見る。
もう一度やる。
この繰り返しまで省略してしまったら、
自分の中に、何が残るんだろう。
筋肉がない人が、
便利な道具を持ったからといって、
突然アスリートにはならないように、
自分の中に基礎の力がなければ、
便利な道具が増えても、
その人自身はなかなか伸びない。
仕事って、本来、その基礎の力を鍛える、
とてもいいトレーニングの場なのかもしれません。
結果が出る前から、人は育っている
そして、この本で私がもう一つ面白いと思ったのが、
PDCAを回すエネルギーとして、
「承認」
「ねぎらい」
「感謝」
を挙げていることです。
社員のモチベーションや自己肯定感が、
PDCAを回すエネルギーになる、と著者は書いています。
レビューの中にも、とても印象に残る紹介がありました。
「ポテンシャルは結果のあとではなく、
行動したその瞬間にこそ生まれる」
という言葉です。
私は、ここにとても共感します。
人は、成果を出したから価値が生まれるわけではない。
やってみる。
現実に働きかける。
うまくいかなければ、考える。
そして、もう一度やってみる。
その過程ですでに、その人の中には力が蓄積されている。
だから、その途中にいる人に必要なのは、
管理だけでもない。
放任でもない。
「やってみたこと」を
ちゃんと見てもらえることなのかもしれません。
自分の未来を、自分で回せる人になる
私は出版の仕事でも、似たようなことを感じます。
最初から、自分一人でいい企画書を書ける人なんて、
ほとんどいません。
だから、最初は型を学ぶ。
書いてみる。
フィードバックをもらう。
また考える。
でも、私たちが最終的につくりたいのは、
「言われた通りに企画書を書ける人」ではありません。
自分の中にあるものを見つけ、
社会との接点を考え、
自分で表現し、
現実から返ってきた反応を受け取って、
また次の一手を考えられる人。
つまり、
自分の未来を、自分で動かせる人です。
PDCAというと、会社の業務改善の話に聞こえます。
でも、この本を読みながら私は
PDCAとは、自分の未来を自分でつくるための
基礎トレーニングなのかもしれない。
そんなことを考えました。
(終)
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