書籍編集者 城村典子のブログ

本ってそもそもどうやって売れるの? その1

先週の土曜日は、私が編集した書籍の著者の方のコーディネートの
出版セミナーで講師をさせていただきました。
その方は地元で、強い人脈をお持ちで
懇親会には
ブックチェーンの会長さんもご出席。
私のレクチャーにもフォローでお話くださり
豪華な講義になりました。
出席者の方々の中にはは
無邪気に (私にとってみれば)
その会長さんに
「私の本が出たら、おいてくださいね~」と話をする方も。
日頃
「本は、著者が売らなくて、誰が売る」
とお伝えしていうことなので
基本的には
とっても、よいことだと思いながら聞いておりました。
なのですが
ここでは
一歩、考えを深めてみたいと思います。
「書店に置いてください」ということは
プラス
「私、責任もって宣伝しますから」
という言葉とセットにしたいと効果は出ない。
書店さんに限らす、
小売店では、限られたスペースの中で、商品を陳列して
売り上げを上げるわけです。
商品を勧められて
仕入れの方が
「これいい!」って
ぱっと思うものは、話は早いわけですが
ぱっといいというのは
わかりやすいところでいうと
「映画化される」とか
今ブームの食品だとか
今、トレンドのタレントだとか・・・
そんな有名人、メジャーネタでなければ
当然
この商品の「売れる理由」を聞きたくなるのは当然です。
例えば、
これから発売のこの雑誌に載る
自分は、地元ラジオに出演していて、そこで広報できる
などなど。
「置いてください」とだけ言って
チラシを置いてきても
また注文してくださいと言っても
むしろ、書店員さんが、興味があれば
「広告とか出るんですか?」
って、きいてくれます。
でも、興味がなかったら
「考えておきます」
で、会話は終わってしまう。
だから、聞かれる前に
「売れる理由」をお伝えする必要があります。
本は返品制度があるから
仕入れても、売れなければ返せると言っても
書店さんにとっては、機会損失は痛いわけですから
当然、回転のいい商品の方がよいわけです。
そう、本は返品というのがある。
次回は、出版社の立場からの
「本を売る」ということをお伝えしたいと思います

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