「DIALOG IN THE DARK
−暗闇の中の対話− みるということ」
ダイアログ・イン・ザ・ダーク 著
小学館 刊
https://www.amazon.co.jp/dp/4093884552
真っ暗闇を体験するワークショップがあります。
それが「DIALOG IN THE DARK」
「照度ゼロの暗闇に公園や広場、都市や家などの
日常空間をつくり、その中に8名の参加者が入場します。
アテンド(案内人)は視覚障がい者。
漆黒の闇の中を、目を使わない文化を持つアテンドに
誘導されながら、ゲスト(参加者)は目以外の感覚を使い、
協力しあいながら進む対話型のワークショップ」
というものです。
今、様々な企業が、
「このワークショップを研修で使いたい」
と殺到。
また、一般の参加者からも、感動の声が続々と寄せられ
会場も各地に広がっています。
そう、視覚障がい者の方は
「目を使わない文化」を持っているのです。
それは、目が普通に見える人にとっては
持ち得ない文化です。
私が参加したこのワークショップの中では
「一人になって、ある場所までいく」という場面がありました
ずっと、アテンドの人が手を繋いでいてくれるのですが
このシーンでは手が離れます。
一人で、目的の場所に行くというワークなのですが、
私は、方向もわからなくなり、
また、その状況を挽回することもできなくなり、
結局、助けてもらい
教えてもらい、その「ある場所に行く」ということができました。
でも、人というのは
小さい頃から、その繰り返しだったのだと思います。
小さい頃は、困った局面で対策なんてとれず
ただ、泣いているか、放置するか
周りの手を借りて、自分でできるようになり
やがて、人に手を貸すことができるようになる。
そして、また、人に手を貸せることもあり
助けてもらうことも、ずっとある。
自分が人に手を貸せるステータスにあるのは
たまたま、その状況にあるだけで
いつでも、手を借りたい状況になる。
「なぜ、弱い人を助けなくてはいけないか」
という問いは、
人間が、そうやって社会という共同体を築き
「助け合う」ことをすることで
「自分も生き残れる」法則。
人類が生き残ってきた当たり前のプログラム
そういうことなのだと思いますが、
世の中どんどん、どんどん便利になっていて
ちょっと、電車が遅れたら、「◯◯線使えない!」
購入した製品に便利さが欠けてると「◯◯製品だめ!」
逆に、使用する側の対応力が低くなる
状況対応能力の低いことが常態化するようになり
むしろ、人間は退化している?
「DIALOG IN THE DARK」は
人間の生きる力、本能をめざめさせる概念です。
だから、参加して感動が止まらない。
ぜひ、本を読んで、実際にワークショップを体験してください。
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