書籍編集者 城村典子のブログ

出版は特別なことであり、特別なことではない

ある出版社の編集者さんと
著者として大成する人と、
一冊で終わる人の違い、という
話題になりました。
その「違い」はどこだと思いますか?
まず、本を出すということでは
「プレゼンテーションするコンテンツがある。
 また、その表現力がある」というのが大前提ですが
それだけでも、厳しいようです。
ディスカッションでの結論としては
「ブレない」「止まらない」人
ということになりました。
そういう人が著者として成長する、ということで
双方納得しました。
「出版は特別なことであり、特別なことではない」
と私は思います。
そして、私は、「本を出版しよう」という決意は
(最初は、思いつきであっても)
素晴らしいことだと思っています。
自分が習得し、経験した事柄を一つの体系にして
人に伝えること、
文脈、論旨をもって、10万字の文章に構成し
自分の名前で、広めること。
その著作物に責任をもち
その書籍とともに生きる。
著書を出版するというのは、
とても立派なことだと尊敬します。
だから、「特別なこと」と言っていいと思います。
著者には、著作権という権利があるわけですが、権利には責任が付きものです。
でも、それはスタートで
刊行後には、その責任として、その本の内容を広める、深める、進化させる。
・・・そのことが重要です。
著者先生だと威張るより、研究を進める、挑戦を続けることが
必要なのではないかと思います。
移り気な人には編集者は興ざめします。
いったい何がやりたいの? ・・と。
また、主張するコンテンツが、進化し変化するのは一向に構わないのですが
著したこととブレてることにも興ざめです。
読者はさらに敏感なので、きっとがっかりでしょう。
でも、考えてみれば、
自分の強みを伸ばし、社会貢献する。
これは、ビジネスの世界では、普遍的なテーマかと思います。
なので、著者になるのは、特別なことですが、
著者になる前も、著者になってからも、ビジネスパーソン、あるいは社会人として
ごく、基本中の基本を忠実に継続して高めていくことが
求められるのです。

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