「エアリアル」
https://www.amazon.co.jp/dp/4990760476
松田朋春
ポエムポース刊
本は、本によっていろいろな機能があるかと思います。
その中に
人の「ざわざわ」した感情を刺激する本があります。
私は、そういう本に対し、
大変本来の「本」らしい機能をもたらす「本」だなあと感じます。
私は、以前
谷川俊太郎さんが直接講師をされる詩の講義で
「詩人なんて大嫌い」という作品を提出した不届き者なのですが、
それは、私が持ち得ない、繊細な感性を持つ詩人に対する嫉妬です。
この本の作者、松田さんも
私とは正反対の、シュッとした人です。
年中、バタバタバタバタ、10歩進んで、9歩下がるということを
している私とは大違い。
でも、性質は違いますが
私は、松田さんの作品が大好きです。
彼は、スパイラルのチーフプランナーも兼任し
長年、アートと企業の相互活性のプロジェクトなどに
取り組んでいますが、
詩人の機能を社会に活かすための活動も
長年にわたって取り組んでいる方です。
私も、詩人も人たちが
その能力を、閉じ込めないで
社会と交流できたら、いいとかねがね思っているものの
実現がむずかしく
継続して取り組んでいる松田さんはすばらしいです。
また
こんなに、一般の出版社だったら
「白くて、加工もしなかったら、汚れて再出荷ができないからだめ」
って言われそうな、本の仕様で本を出す姿勢もいいなと思います。
こんな風にまた
私の嫉妬心が盛り上がり始めますが、
この本の中の作品で、
私は、ほんのちょっと、詩人のことを理解して
心が落ち着きました
その作品名は「詩人」。
私は、詩人には、なり得ないけれど、
詩人のもつ感性と才能が社会に必要なことは
理解できていて
そのことが
いくらかでも、私自身の才能が本の世界を通じて社会貢献することに
寄与できていることに気づかせてくれるし
感覚を磨き続ける必要性を教えてくれます。
あ~ん、やっぱり、やられっぱなしですね
・・・・・・・・・・
ポエトリースクールの講義をします
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