「死ぬこと以外かすり傷」
箕輪厚介
マガジンハウス
https://www.amazon.co.jp/dp/4838730152/
ご存知の方も多いと思います。
箕輪 厚介さん。
「死ぬこと以外かすり傷」の著者であり、幻冬舎の編集者として、社長・見城徹氏の本「たった一人の熱狂」や
堀江貴文氏の「逆転の仕事術」などを担当しています。
また、その他にも多くの事業を手がけたり、関わったり、キャンプファイヤーでは1400人強のパトロンを抱えたコミュニティーを運営しています。
当然、出版業界側の人たちでは、
知らない人はいません。
では、編集者の人たち、出版業界の人たちは、彼のことをどんな風に見ているか?
「憧れ」、「素晴らしい」が10%ずつですが、残り80%くらいのうちの半分がスルー、残りの半分は、「大っ嫌い」。
私の感覚では、そんな感じかと思います。
私は、箕輪さんの行動は、事例としてお話するのにとても適しているので、よく用いさせていただいています。
箕輪さんの行動から何をお伝えしたいかというと「これからの本の広め方を実験している・実証している」ということです。
時々、ここの記事でもお話をしますが、
私は、「樺沢紫苑」さんのアクションが、未来の著者のあり方のモデルに大変参考になると思っていて、
樺沢さんの観察を中心に、自分自身でも実験しながら、多くの著者さんを観察して、情報提供をして、成功していただくということをやっています。
私は、樺沢さんとは、運よく個人的にご縁があるので、身近での観察や
樺沢さんのコミュニティにも関わり実験をさせていただいています。
もし、箕輪さんと接点があって、ご一緒できることがあったら、同じように、私は、観察にはまったと思います。
何が言いたいかというと、
「長期的な視点で、今の時代と本の広め方を見ている人は、自ずと、箕輪さんとか、樺沢さんのような動きをする」ということです。
箕輪さんは編集者、樺沢さんは著者ですが、
そういう境を超えて、未来形の本を広める人の活動のモデルが出来始めている。
という感覚です。
私の持論では、「これが未来形だ」と確信を持っていて、色々なところで話をしてきましたが、
聞き手の方は皆さん「ポカン」という感じです。
昨年の、私の出版の未来を話す発表でも「ブロックチェーンで、著者・出版社の境がなくなる」的なことを話をしましたが、
共感している人は、IT業界の方だけ。という感じでした。
そんななか、ほらほら、箕輪さんと樺沢さんの事例を見たらそうだろうと、またまた、一人でほくそ笑んでいます。
さて、冒頭に話をした、出版業界の人たちの、箕輪さんに対する反応について解説しますと。
昔の編集者というのは(といっても5年前も昔な感覚)「編集者は黒子」という意識があります。
私から言わせると、古き良き出版業界という感覚ですが。
昔の出版社の組織役割は、「出版社」の名前と顔で、作家を捕まえ、販売が本を売る。
編集者は、スターである作家を前に出し、編集作業をする黒子、というような図式でした。
そういう感覚からすると箕輪さんの姿は「はしたない!」という感覚になるのかもしれません。
箕輪さんのtwitterのタイトルは「言わずと知れた天才編集者」です。
今までの感覚の編集者からすれば、全くわけがわからないということかと思います。
私も、編集者と、編集の話、企画の話をするときには大いに盛り上がりますが、
私の未来展望や、私の志向については、本当に本当に本当に関心がないというか、私を全く別の生き物くらいな感じで
私の将来展望の話になると、距離が開きます。
しかし、出版業界は、この10年で、
業界規模が半減。
2兆6千億円が、1兆3千億円。
元気な出版社は、編集者も本を売るに積極的な仕組みがあるところです。
というのを、知ってか知らずか、なぜ、箕輪さんに対して静観か嫌悪。城村に対して異星人になるのか。
それは、めちゃくちゃ忙しいから。
よくお伝えしますが、出版業界の売り上げ規模が下がっているのは、数字の上で、1点あたりの稼ぐ力が下がっているというのが要因です。
1000万稼ぐのに、昔は1点で、1000万円が、今は、2点で1000万円というような具合になってるということ。
忙しくなってるに決まってるわけです。
そこに、先ほどお伝えしたように、
以前より仕事が増える。
これは、昔の編集者からすれば、
たまったもんじゃありません。
そんな状態は、むしろ
著者にとってはチャンスです。
もう、有名人だから本が売れる時代ではありません。
編集者は困っています。
編集者を助けられる著者になったら、本当に、出版社から「この作家と本を作りたい」になります。
作家自身が、著者になるべき、勉強をしておくことで、どれだけ編集者が助かるかわかりません。
著者としてのアクションを
スタートさせましょう。
(終)
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