「発注いただきました!」
朝井リョウ
集英社
https://www.amazon.co.jp/dp/4087716996/
私は、青学の非常勤講師で
「出版ジャーナリズム」という授業を持っております
本日は、青学の4回目の授業がありました。
と言っても、私は、本日初めて学生たちとオンラインで会いました。
と言いますのは、青学のオンライン学習のシステムを私が習得するのに苦労しまして、
過去3回は、オンデマンド授業を行ったので、システムポータルの上で、メール的なものでやりとりしてました。
今日は、オンタイムでzoomで授業。
ドキドキしたけど。なんとか完了。
前期は、全部オンラインだそうです。
私の授業は、本を作る授業なのですが、
さらなる工夫が必要そうです。
うーん。こうやって人間は進化していくんだ!
と自分に言い聞かせて頑張ります。
さて、今日の話題「小説家になる」
時々、そんなご相談も受けます。
小説でデビューとビジネス書でデビューの違い。
それは、
ビジネス書は、求人募集で採用されるような感じ。
会社の投資は給料。
小説は、事業をするので出資してくれと頼むような感じ。
会社の投資は、操業経費を含む株(貸付もあるとは思いますが)
そのくらい、違いがあるように思います。
ビジネス書は、具体的な効果や、効能を伝えやすい。
小説は、抽象度が高いのでその作家の認知が上がるまで売れにくい。
※だから、賞があります。
(◯◯賞を獲得したというのは、出版業界が「今この人を売り出すんだよー」というシンボルのようなもの)
そんな違いがあるので、
私は、小説家を目指すのであれば、真っ向。「新人賞」を狙う。◯◯賞を狙うは、当たり前にあるとしても、
それ以外の戦略をとった方がいいと思っています。
というのは、賞を受賞するのは、実力だけでなく。
その賞主催者の思惑(お金を出してるのですから当然ですよね)
前後の受賞者のバランスなどもあります。
歌手でも、お芝居でも、上手でも売れてない人が大勢いるのと似ています。
では、どんな手をとったらいいのか?
私は、テーマを決めて書くことをおすすめしたいです。
この本の作者は 朝井リョウ。
「桐島、部活止めるってよ」で小説すばる新人賞を受賞。
その後も作品が賞をとる。映画化されると言った人気作家です。
この本は、朝井さんが、企業から発注を受けて書いた「小説」を、
このまま本にならないのはかわいそう。
ということで、本になっています。
例えば、森永製菓から
「キャラメルが登場する掌編」を注文されたり。
アサヒビールに、「ウイスキーっおもしろい」を伝えられる小説 というオーダーをもらったりします。
その発注要件と、作品が乗っているのです。
これは、社会のニーズに、小説家がアジャストした作品を生み出した。
と言える現象です。
もちろん、これは。有名企業と著名小説家という事例ですが、
もう少し身近なところにも。
お店を表現するのに、800字の小説で表現する。なんていうのもあっていいわけです。
国道246号沿いにある、「とらや」本店が、建て替えられるときには、
とらやの心温まる物語がSNS上でも評判になりました。
心打つ作品は人々に伝播します。
小説家を目指している方、その才能を、賞に応募、だけに注がず、
社会に還元してみるというのも
てかもしれません。
(終)
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