書籍編集者 城村典子のブログ

ファンがいることが大事 <どうしたら商業出版した本が売れるか その2>

今回は
『どうしたら本が売れるか』 その2
~ファンがいることが大事~

です。

 

ゆっきーなはお料理の先生ではないのになぜレシピ本が売れるか

 

私は、常々、
「このコンテンツを書くのに、ふさわしい著者である」と

コンテンツと、著者の強みの連動性をお伝えしています。

一方、
フジモンの奥さん、ゆっきーなは、
お料理の専門家ではありませんが、

「ゆっきーなのレシピ本」を出すと売れます。
(ユキナ飯。https://www.amazon.co.jp/dp/4062190923

それは、なぜか。
お分かりだと思いますが、有名人だからですね。

結婚して、赤ちゃんを産んで、ご飯をつくっている
(ユキナ婚。ユキナ産。に続く、ユキナ飯。です)

本はメディアに乗って売れる。

で、あれば、すでに、有名な人は、メディア露出を生業にしている人の
本は、売れるわけです。

「料理の専門性、技術の実力云々」というエリアの勝負ではなく
大きく、社会的関心、
人々の関心のトレンドをつくっている人。

この本を書くのにふさわしいという意味が

「その有名人の、個人的なイベント」自体が
「公共的なイベント」になって、本が売れる

というしくみです。

お母さんが美味しいと言うレストラン

では、有名人でない、著者が、有名人と同じことをして勝てるか
というと、当然勝てません。

ここで、ひとつ、質問です。

「お母さんが美味しいと言ったレストラン」
「世界的料理評論家が、おすすめのレストラン」

あなたは、どちらのレストランの方が、おいしいと思いますか?

「お母さん?」

「料理評論家?」
答えは、

何かの条件によって、答えが変わる。

です。

一般的に

人は、生まれて、母親の料理で育ちますから
おふくろの味が、おいしい味になります。

生まれて、生存できたという刷り込みがあるから
お母さんの料理がおいしいわけです。

でも、職場や接待の場で、
「私の母親のおすすめの店」と言っても

普通は
「マザコンですか?」という話ですよね?
一方、
家族で、美味しい店といった場合、

家族で嗜好の共通性を知っている人たちの中では
「世界的料理評論家」より
自分の好き嫌いも知っている母親があそこ美味しかった
というと、どんな風に美味しかったのか、想像できますよね?
何がいいたいか。

つまり、ターゲットによって、切り口が違うということなのです。
マスを狙うときには、料理評論家

ニッチ、コアのターゲットを狙うときには
その人たちが、共感する言葉を投げかけなければ
「マスの言葉」を投げかけても、共感しないのです。
例えば、

三才ブックスさん
「OUT OF STOCK SNEAKERS 2015-2016」
ブログ、SNSを中心にスニーカー情報を発信し続けているカリスマコレクター、KING-MASAによる初のスニーカー本。

かなり、カルト的なスニーカーが満載で
決して、一般的ではありませんが
ファンからすれば、垂涎ものでしょう

ファンをつくる、ファンを狙って書く

「ターゲットは誰ですか?」と聞くと

時折
「なるべく多くの人」という人がいます。

しかし、この言葉から、どんな読者なのかは
全く、見えません。

多くの人に読んでもらいたいと思ったら
まず、コアなターゲットをイメージすべきです。

すると、逆に、そのコアターゲットでない人も
この本の読み方がわかるので。
返って広がるのです。

私が関わった本の中では、
例えば
「客は銀行からもらえ」
士業のための本なのですが、中小企業の社長も、

銀行のからくりが見えて、面白がっていました。
「なぜ、賢いお金持ちに「デブ」はいないのか?」
の本も、デブでない人も、関心をもちます
まずは、この本を一番待ち望んでいる「ファン」に
お手紙を書くようなつもりで、企画書をつくりましょう。

誰に届けるのか。

編集者は媒介であり、最終的には読者の心に届かないと

本の役割は果たせない。
そのことを意識すると、企画が見えていきます

 

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