濱田 浩一郎 著
すばる舎 刊
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『言志四録』、それは幕末に数々の人材を育てた儒学者の佐藤一斎が、
40年にわたって書き継いだ「リーダーの聖典」。
現在の、大河ドラマの主人公、
明治維新の大功労者である西郷隆盛もまた、
この書物に感銘を受け、
101の言葉を抜き出して常に傍らに置いたのだそうです。
この本は、西郷が編纂した101の言葉のみをわかりやすく<超訳>し、
かつ、その生涯を併せて解説しています。
この記事を書いている今は
森友疑惑で公文書偽造というとんでもない事件が
おこっているわけですが、
この101の言葉の中にこんなものがあります。
「本物の人物は、何者からも独立し、
自信を持って行動できる
権力者にすり寄ったり
付き従うような発想は持たない」
実際、西郷隆盛にもこんなエピソードがあります。
彼の最初の上司・追田太次右衛門が
凶作で、年貢が収められず苦しんでいる農民を見て、
年貢の減免を申し入れるが
藩の許可が下りない。
そんな折、一介の藩士でしかない西郷だが、
藩に意見書を提出します。
大層な勇気です!
西郷さんは、熱い人というイメージがありますが、
こういうエピソードは魅力的。
だから人気があるのだと、納得します。
自分が、同じようなシーンに出くわしたら、
具申ができるかというと
そこまで勇気があるのかと疑問です。
ただ、長いものの力を借りて、
長いものに、巻き取られる生き方はしたくないと思います。
私に高い理想があるかというより、
不自由そうでたまりません
自由がないというのは、私にとって死にも匹敵する
恐ろしさです。
この言葉を見ると
勇気が出ます。
自分の自由・独立を守りたいなら、
自信を持って自立したいと思います。
その他にも
とてもいい言葉があります。
「貧しいときにも学び続けなければ、
お金持ちになったときに、
道を踏み外すだろう。
お金持ちも学び続けなければ
財産を失ったときに、
何も残らず狼狽するだろう」
など、
音葉を噛みしめると意義深い。
また、宝物のような深い言葉があります。
毎日、どの言葉が響くかを読んで探すと
自分の状態がさぐれたりもします。
ぜひ、一冊を自分の手元に置き、
先人の言葉に学んでください。
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