これでいいのか!2018年著作権法改正 (NextPublishing)
中山 信弘ほか (著), 城所 岩生 (編集)
インプレスR&D
https://www.amazon.co.jp/dp/4844396978/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_voz3Cb6A7XMFW
「フェアユース」という考え方に意識的になったのは、
恥ずかしながらこの本の編者である城所さんに会ってからである。
フェアユースとは、「公正な利用」であれば、著作権者の許諾がなくても著作物を利用できる制度。もともとはアメリカの著作権法で定められたルールだ。
具体的にはグーグルの事例がわかりやすい。
今では、世界中の人が便利に浸かるグーグルの検索エンジン。
ンターネット上の情報を集めて整理し、キーワードで検索したとき、それにマッチしたウェブページを表示するものです。そして、検索のためのデータベースを作るために、対象となるウェブページの記事全文を複製(コピー)する必要がある。
複製は著作物の利用にあたる行為なので、本来は著作権者の許諾が必要。ところが、グーグルを始めとするアメリカの検索エンジンは、データベース作成のために、許諾を得ずにウェブページを複製したところ、案の定、裁判を起こされた。
これに対してグーグルは「検索のデータベース作成のために全文を複製するが、検索結果としては数行表示するだけなので、フェアユースである」と反論し、2000年代初めにカリフォルニア州の裁判所もこれを認めた。
一方で、日本の著作権法にはフェアユースがなかったので、日本の検索エンジン業者は、対象となるウェブページの権利者に対して、いちいち許諾を求めなければいけないことに。しかし、なかなか許諾が得られず、検索できるウェブページが貧弱。グーグルとの差は歴然で、日本の検索エンジンはアメリカに敗れたのだ。
城所氏談(弁護士ドットコム)
https://www.bengo4.com/c_23/n_5685/
いかにも日本らしい。
何しろ、日本では、
音楽教室で、子どもがレッスンする際に使用する音楽(楽譜)にまで
著作権使用料を徴収すると行った
びっくりするようなことがまかり通っている。
【参考】
「JASRACと著作権、これでいいのか 強硬路線に100万人が異議 (これでいいのか シリーズ)」
https://www.amazon.co.jp/dp/4908827389/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_Cpz3Cb3XNY37S
「音楽はどこへ消えたか? 2019改正著作権法で見えたJASRACと音楽教室問題」
https://www.amazon.co.jp/dp/4434254634/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_1pz3Cb1FTHTED
「音楽を取りもどせ!コミック版 ユーザー vs JASRAC」
https://www.amazon.co.jp/dp/4434260715/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_oqz3CbG2ZXR4T
人は、先人が作った文化の中で育っていきている。
そもそも文化を守るための著作権法だろうに、本末転倒であるだろうに、
一方、世界で注目を浴びる日本の文化でもあるコミックの世界。
コミケ市場が活況なのは、多くの作家たちのお目こぼしによる愛とも言える文化が
根付いているからだろう。
私の会社でプロデュースをした絵本
「おそろしくへんなローリー」という本がある。
https://jdiscover.jp/bookreview/cat03/roorii/
この本は作家と版元の協力があって
ローリーフリー作戦というのを行なっている。
どんどん使用して広めてください。というものだ。
ユーザーは、「著作権侵害」を恐れて紹介しづらい。
結果、ポスターで使用してもらったり、缶バッチになったり
朗読をしてもらったりという反響が起きている。
■「あなたが出版をする意味と理由」がわかる無料診断
https://www.reservestock.jp/page/fast_answer/2063
コメントを残す