「人体 失敗の進化史」
遠藤秀紀
光文社
https://www.amazon.co.jp/dp/433403358X/
人類は、ずっと、ウイルスや、自然災害や、戦争やら、様々な天災、人災含めて、
災いと戦いながら生きてきました。
今のコロナ事象を、全世界の人と共有していると、人類は、これからどう言う道を辿るのか
と考えます。
多くの文化人や見識者が、コロナ以前の世界には戻らないだろうと語ります。
確かに、こんなに強烈な出来事は、人々の意識に影響を与えます。
多くのメディアで取材を受けているユヴァル・ノア・ハラリさんの代表作の一つである
ベストセラー「サピエンス全史」では、
生物の中でも特異な存在である人間を取り上げ、文化や経済の成り立ちを語っていて、
コロナ時代に読むのに面白い本です。
この本は
2008年の発行の本なのですが、この本でも、人類の特殊性を描いています。
進化というのは、万能ではなく。
特性を伸ばしている状況で、
特性を伸ばす(伸ばす意志があったというより偶発性なのですが)反面、
たくさんの、欠点(ある側面からは)もあり、
それを「失敗の進化史」と表現しているわけです。
例えば、大きな脳を持って生まれてくるからこそ、
他の哺乳類とは比較にならないほど、ひ弱な状態で産まれてくることなど。
しかし、この、アンバランス、完璧でない、不安定な生き物であることは、
ある種、とても不便でもあり、時には、大変迷惑な訳です。
でも、だからこそ、考え、悩み、成長しようとして、もがくわけで、
それが、人への感動になったり、繋がりになったり、
心が強くなったりするのだと思います。
こんな時期だからこそ、本を読み、考え、本を書く人になって欲しいと思います。
(終)
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