「ワイドレンズ イノベーションを成功に導くエコシステム戦略」
ロン・アドナー 著
東洋経済新報社 刊
https://www.amazon.co.jp/dp/B00C0N8T94
革新的なはずの製品やサービスがなぜ成功しないのか?
スマートフォン、電子書籍、電気自動車などの最新のトピックを取り上げながら、エコシステム(生態系)全体でビジネスを捉えるための手法を紹介。
なぜ多くの企業の革新的な製品やサービスが成功につながらないのか?
かつて、日本の「ものづくり」産業は、その高い技術力と商品力の高さゆえ、
世界をリードしていた。ところが、現状を見ればどうだろう。
ソニーやパナソニックといった企業は、素晴らしい製品を開発し続けているというのに、
アップル、アマゾン、サムスンといった競合に大きく水をあけられている。
監訳者の清水勝彦氏は、あとがきで、「『イノベーション=技術』という時代は終わったのだ」と解説する。
技術革新なくしてイノベーションはないわけだが、
自社だけの力でのイノベーションを起こすという発想は古くなっているというのだ。
では、これからのイノベーションを成功させるためには何が必要なのか。
そのための考え方を提示したのが、本書である。
表題「ワイドレンズ」というのは、
自社製品の開発だけに注力する「狭い視野」に対して、
文字通り「広い視野」という意味である。
「ワイドレンズ」をもってして、パートナー企業群と協働する関係を組織化し、
イノベーションのエコシステム(生態系)をつくる。
そして、エコシステム全体を活用し、生み出される価値を増幅し、確固たるものにする。
こうしたことが、企業間の協働関係がより複雑になっている昨今、必要とされているのだ。
必死でいいものをつくるだけではだめだ。
自社だけでがんばっても限界がある。
その気づきを具体的な課題解決に活かすためのヒントが、本書にはある。
*この記事は、ネット上の書評を引用して構成しています
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